"映画感想" 検索結果

キム・ミンハの顔はやはり強い 映画『ハナ・コリア』レビュー&記者会見

キム・ミンハの顔はやはり強い 映画『ハナ・コリア』レビュー&記者会見

見慣れた題材を、驚くほど異質な手触りで描いた映画だ. どこか北欧映画を思わせる画面だが、スクリーンにはキム・ミンハとソウルが現れ、脱北女性について描かれる. 7月8日公開の〈ハナ・コリア〉は、デンマーク出身のフレデリック・ショルベール監督による、脱北女性の物語だ. 静的なミザンセーヌと抑制された感情線、独特のシンセサイザー音楽が支配する本作は、典型的な“脱北者を題材にした”コンテンツとは対照的な立ち位置にある. デンマーク人監督が手掛けた本作は、スペクタクルとして消費されがちな脱北者の叙事を扱いながらも、脱北女性に対する哀れみや同情にとどまらず、単なる他者化された視線には陥らない.
【インタビュー】『夫たち』チン・ソンギュ①「実の弟みたいなコンミョンと、頭をひねってつくったコメディ映画」

【インタビュー】『夫たち』チン・ソンギュ①「実の弟みたいなコンミョンと、頭をひねってつくったコメディ映画」

まさに掛け替えのない“バディ”が“ともに”生み出した“バディ・ムービー”. 〈極限職業〉(2019)以来7年ぶりの再会だが、チン・ソンギュはコンミョンを「何物にも代えがたい実の弟みたいな感じ」と語った. 17歳の年齢差も気にならないほど、7年間に二人が積み重ねてきた厚い親交と信頼があったからこそ、〈夫たち〉の中で“前夫−現夫”のケミストリーが完成できた. 撮影のあいだ中、互いにアイデアを出し合って最も新鮮な状況をつくり、さらには互いのつま先を口に入れる(. )場面まで、気後れせずにやり切れるほど積み上げてきた信頼があったからこそ実現したのだ.
【試写評】『スーパーガール』シネプレイ記者の採点

【試写評】『スーパーガール』シネプレイ記者の採点

【試写評】きょう公開の『スーパーガール』は、“宇宙の問題児”として孤立してきたスーパーガールが、人生を変える事件の発端となる絶対悪に立ち向かい、自らの進むべき道を見出していくアクション大作だ。シネプレイのソン・チャンオル記者が、メディア向け試写での感想を寄せた。ソン・チャンオル / ★★★☆ / 緩やかにつながるユニバース作品の一つとしては模範的だが、単独作としてはアクションの視認性に難があり、危機の切り抜け方がご都合主義に見える点が課題はみ出し者の魅力を放つカーラ・ゾー=エルの成長譚としては、本作だけでも楽しめるが、同じクリプトン出身でありながら正反対の生き方をする『スーパーマン』と併せて観...
【試写会第一声】『マティ・シュプリーム』シネプレイ記者の星取表

【試写会第一声】『マティ・シュプリーム』シネプレイ記者の星取表

【試写会第一声】ティモシー・シャラメが卓球選手に扮した『マティ・シュプリーム』が7月1日に国内公開される. 誰からも敬意を払われない夢に取りつかれたマティ・マウザー(ティモシー・シャラメ)が、頂点を目指して地獄にまで踏み込む道のりを描く大胆でダイナミックな一作だ. シネプレイの朱成哲編集長が試写で鑑賞した感想を寄せた. 朱成哲 / ★★★★☆ / 現代の狂騒を描く名手サフディ. その熱量をさらに増幅させるティモシー・シャラメ〈アンカット・ジェムズ〉を思わせるティモシー・シャラメ版とも言える作りだ.
【OTT採点】ネットフリックス映画『Husbands in Action』 シネプレイ記者の星評価

【OTT採点】ネットフリックス映画『Husbands in Action』 シネプレイ記者の星評価

[OTT 評点]チン・ソンギュとゴン・ミョンがタッグを組むコメディーアクション映画『Husbands in Action』が先週金曜日、ネットフリックスで配信された. 犯罪組織に拉致された妻を救うため、前夫と現夫が思いがけず手を組んで救出に挑む. あなたは本作をどう見たか. シネプレイ記者の短評を紹介する. チュ・ソンチョル / ★★★ / 仁川・ヨンガンの兄貴分を演じるユン・ギョンホの根拠なき自信で、どうにか踏みとどまろうとしたがソン・チャンオル / ★★ / こんな映画を作ると何が生まれる. “夫”びいきだ.
『トイ・ストーリー5』レビュー 7年ぶりの新作で示したピクサーの格の違い

『トイ・ストーリー5』レビュー 7年ぶりの新作で示したピクサーの格の違い

玩具でまだ語れることがあるのか――そう思わせて、ピクサーはまたやってのけた. 6月17日公開の〈トイ・ストーリー5〉は、ピクサー・アニメーション・スタジオを代表する〈トイ・ストーリー〉シリーズの新作だ. 2019年の第4作以来、7年ぶりの新作に期待と不安が集まったが、少なくともシリーズの名を傷つける出来ではない. 6月11日の報道・配給向け試写会で一足先に鑑賞した所感を伝える. 〈トイ・ストーリー〉シリーズは、第3作と第4作ですでに別れを扱ってきた. 今回の第5作は、時代の流れで早々と目移りしてしまう変化に対する「別れるかもしれない」という不安感を中心に据えている.
【試写会第一印象】『ヌンドンジャ』シネプレイ記者の評価

【試写会第一印象】『ヌンドンジャ』シネプレイ記者の評価

【試写会第一印象】シン・ミナが1人2役を演じるサスペンススリラー『ヌンドンジャ』が、6月24日に公開される. 『ヌンドンジャ』は遺伝性の病で視力を徐々に失いつつあるソジン(シン・ミナ)が、双子のきょうだいの死をめぐる疑惑を追ううちにその実態と向き合う物語だ. シネプレイ編集長のチュ・ソンチョルが報道試写で一足先に鑑賞し、評を寄せた. チュ・ソンチョル / ★★★ / 予想とは異なり、古典ホラーの趣をまとおうという野心が半ば成功している予想とまったく異なり、慣習的な要素と新鮮な要素が不思議に共存するホラー映画だ. 先の読める展開と意表を突く展開が同居している点も同じだ.
偉大なる失敗 是枝裕和が〈箱の中の羊〉で描いたもの②

偉大なる失敗 是枝裕和が〈箱の中の羊〉で描いたもの②

▶ 是枝裕和〈箱の中の羊〉を論じる本稿は、前編の続き. アニミズム的感覚の回復目に見えないものを信じる心は、自然物や自然現象に魂や精霊のような目に見えない存在が宿ると考える日本の伝統的なアニミズム思想とつながる. 是枝は本作でアニミズムを土台に、生命と死を行き来しながら目に見えない領域との接続を試みる. そしてその接続は自然との連環と循環を前提としている. 本作における死は単なる消滅ではない. 肉体は消えても、魂は自然のつながりと循環のなかで生き続け、故人は自然と生命の流れの中でなお応答しうる存在となる.
偉大なる失敗、『箱の中の羊』で是枝裕和が語ろうとしたこと①

偉大なる失敗、『箱の中の羊』で是枝裕和が語ろうとしたこと①

〈箱の中の羊〉は是枝裕和監督の最も野心的な作品である. これまで繰り返してきた代替的な家族の物語を継承しつつも、人間中心の視点の限界を破り、自然や霊性まで家族の範囲を拡張しようとしている. 同時に、家族メロドラマやリアリズム演出の巨匠として確立した自身のイメージを脱し、自身が親しんできたSF志向を前面に押し出し、〈空気人形〉(2009)に続いて再びSFへ挑んだ. しかしその野心は過剰に傾き、結果として欲張りに終わった印象も残す. 〈箱の中の羊〉は今年のカンヌ映画祭で初公開された後、辛辣な批評が相次ぎ、筆者も本作の作りに失望を隠せなかった.
悪鬼より怖いのは人の闇 日韓合作ホラー『神社:悪鬼の囁き』レビュー&記者会見

悪鬼より怖いのは人の闇 日韓合作ホラー『神社:悪鬼の囁き』レビュー&記者会見

6月17日公開のオカルトホラー 〈神社:悪鬼の囁き〉 は、悪鬼そのものよりも、人の心の隙と孤独こそが恐怖の源だと突きつける作品だ. 韓国のシャーマニズムとJホラーを掛け合わせた日韓合作の本作、〈神社:悪鬼の囁き〉 は熊切和嘉監督が手がけ、韓国の俳優キム・ジェジュン、コン・ソンハらが出演する. 神戸の廃神社で大学生が行方不明になり、男性巫者(パクスムダン)のミョンジン(キム・ジェジュン)は後輩ユミ(コン・ソンハ)から助けを求める連絡を受け日本へ向かう.