
〈最終(さいしゅう)の野球(やきゅう)試合(しあい)〉(Eephus)はカンヌ映画祭の監督週間(Directors’ Fortnight)に公式招待され、初お披露目(はつおひろめ)を果たした作品で、新人監督のカールソン・ルンドの初の長編監督作だ。映画は、従来のスポーツ映画の文法から外れ、試合そのものよりも、失われていく伝統や時間そのものを見つめる視線によって、海外の批評家から注目を集めた。

〈最終(さいしゅう)の野球(やきゅう)試合(しあい)〉は、郊外(こうがい)の2つのアマチュア野球チームが最後の試合を迎えるまでの過程を追う作品だ。彼らが試合を行う球場は、まもなく取り壊される予定で、選手たちは全員、この試合が最後だと知っている。試合は予想をはるかに超えて長くなり、イニングは夜まで続く。選手たちは暗闇の中でも、ただひとつの“儀式(ぎしき)”のように試合を続けていく。そして映画は、勝敗へ向かう緊張感やドラマチックな出来事ではなく、登場人物たちが交わす些細(ささい)な会話と沈黙、そして終わりそうで終わらない試合の中で共に過ごす時間を、淡々と積み重ねていく。

カールソン・ルンド監督は本作について、「野球(やきゅう)は、特定の空間と人々のあいだで形(かたち)づくられるひとつの儀式(ぎしき)」だとし、「その中でしか生まれない絆(きずな)とアイデンティティが存在する」と語った。「野球は決まった時間のないスポーツで、自分たちのスピードと流れをつくり出し、各試合ごとに固有のリズムを持っている。待つことや停止状態の中で、ふいに起こる瞬間が繰り返される構造は、私たちの人生ともよく似ている」と付け加えた。こうして監督は、野球を単なる試合としてではなく、特定の時間と関係が形づくられていくひとつの体験として捉え、その中を流れるリズムや感覚を映画に映し出した。今回公開されたポスターや予告編もまた、試合の緊張感よりも、登場人物たちのあいだに漂(ただよ)う空気や時間の“手触り”を捉え、作品の持つ情緒(じょうちょ)をそのまま伝えている。終わりそうで終わらない試合、そしてその中でつながっていく瞬間たちを通して、観客に新しいスポーツ映画体験を届ける予定だ。



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