【インタビュー】まぶしい青春を経て鬼の世界へ 『トングン-呪いの宮-』ナム・ジュヒョク②

※〈トングン-呪いの宮-〉 俳優ナム・ジュヒョクのインタビューは 1部から続きます。


俳優ナム・ジュヒョク(写真提供=Netflix)
俳優ナム・ジュヒョク(写真提供=Netflix)

現実世界と鬼の世界でのクチョンの外見の違いも目立ちました。スタイリングはどのように差を付けたのかお聞かせください。

現実世界では髪を結い上げ、風水師としての衣裳を着ています。端的に言えば、現実世界は“学ぶ側”を意識したスタイリング、鬼の世界はより動きや表現を重視したスタイリングにしました(笑)。鬼の世界は動きが多い場面が多いので、髪や衣裳をより緩くし、現実世界では事件解決の作戦を練り捜査する姿を意識して外見を作り上げました。

特に第8話のハイライトとなるアクション場面について、視聴者からはアニメ『犬夜叉』を連想したという反応が多かったです。鬼の世界のクチョンを作るにあたり、特に参考にしたリファレンスはありましたか。

私自身はプレイステーションのゲームをよくやるのですが、そのゲームの中に「ムービーカット」という要素があります。ゲームの中の場面を何分か映画のように作ってあるもので、最近では俳優がそのまま演じる場合もあります。幼い頃からジャンル系のゲームに触れ、ムービーカットを見てきた経験が、動きや態度の想像に役立ちました。『トングン-呪いの宮-』とはジャンルが違いますが、『ゴッド・オブ・ウォー』『コール・オブ・デューティ』『ラスト・オブ・アス』『エルデン・リング』など多くのゲームでの経験値が、鬼の世界でのアクションに役立ちました。

ゲームとムービーカットがお好きということで、本作の撮影はまるでゲームの主人公になったようで内心わくわくされたのではないですか。

私がゲームのムービーカットを映画やドラマと感じるように、逆に『トングン-呪いの宮-』という作品自体がゲームのように感じられました。もちろんCGも多用されていますが、現場には鬼の世界が8割以上、実際に再現されていました。ですから本当に鬼の世界に入ったような感覚でした。天候などのディテールだけがCGで、ほかはすべて現場の美術で完成していました。俳優の立場としては、まさにそこで演じていたといって差し支えないほどです。色彩に至るまで。

〈トングン-呪いの宮-〉
〈トングン-呪いの宮-〉

鬼の世界セットのミザンセーヌに加え、クチョンとコモクサリとのやり取りも話題になっています。形のない存在と演技するために現場でどんな努力をされましたか。

この相手はかなりの曲者でした(笑)。演技の際、実寸のモックが用意されていました。ただしモックは動かないので、カットが入るとコモクサリのモックは外れる必要があります。リハーサルの時、私はずっとコモクサリだけを見ていました。見続けると残像が残るんです。すぐに一緒に演じなくてはならないので、本当に長時間見続けました。そして私の動きや反応次第で、コモクサリがより可愛く魅力的に見えると考え、監督と一緒に想像して話し合いながら演じました。

〈トングン-呪いの宮-〉
〈トングン-呪いの宮-〉

クチョンとセンガンのケミストリーについても伺います。視聴者の間では二人の関係がロマンスなのかどうかで熱い議論が起きていますが、ナム・ジュヒョクさんが定義する二人の関係は何ですか。

そもそも私たちの台本にはロマンスという要素は見出せませんでした(笑)。クチョンとセンガンの関係は、まず戦友として始まるほかなかったと思います。異なる二人が出会い、一つの事件を解決していく物語なので、「まずは同志愛があってほしい」が第一でした。その先に生まれる感情は、視聴者が受け取れるように余白を残す程度にとどめておこうと考えました。公開後に視聴者の多様な意見が出るのを見て、本当にうまくいった、望んだ方向で描かれたと感じて安心しました。

チョ・スンウ、チャン・ヨンナムなどベテラン先輩方とも共演されました。現場で先輩方と共演した感想を聞かせてください。

むしろ鬼や鬼魅、センガン、水や火、そして空間そのものと向き合うことの方が多かった気がします(笑)。実のところチョ・スンウ先輩、チャン・ヨンナム先輩と直接絡むシーンは十にも満たないでしょう。だからこそ、もっと多くの時間を共有し、先輩方とより詳細で多様な感情のシーンを演じたいと思いました。そういう意味で他の俳優たちを羨ましく思ったこともありました。

〈トングン-呪いの宮-〉
〈トングン-呪いの宮-〉

第1話から第8話まで、毎話クチョンのアクションシークエンスが登場します。完成した映像を見て、最も満足のいくアクションシークエンスはどれでしたか。

実は第1話から第8話に至るまでのすべてのシーンが気に入っていて、毎回質問されるたびに別のシーンを挙げることができます。改めて今日話すなら、私は第1話でクチョンが池に入り、鬼の世界へ向かう導入の場面が気に入っています。また第3話に登場する別監のアクションの場面は、私が撮った最初のアクションシーンでした。ロボットアーム、トリニティという特殊機材で撮影し、新鮮で斬新でした。あの場面ではCGは背景にのみ使われ、その他はすべて実際に撮影したものです。

結末についても伺います。エンディングでクチョンは鎖に縛られたまま戻ってきます。太初のグィメと戦いに飛び込んだはずが、どうやって生きて戻ってきたのでしょうか。シーズン2を示唆しているのでしょうか。

私自身も気になりました(笑)。確かにあの太初の鬼魅相手に「このまま悪鬼になるよりは、一度かかってやろう」という心持ちで鬼の世界に再び飛び込むわけです。スタッフによると、コモクサリとともに太初の鬼魅と戦ったそうです。ただし失敗に終わり、何とか生き延びて逃げてきた。あるいは太初の鬼魅と別の契約を交わした可能性もあります。もしシーズン2が出るなら、太初の鬼魅とコモクサリとクチョンがどのようにアクションをしながら逃げ出すのか、そこからシークエンスが展開されると面白いのではないかと私は考えています。

俳優ナム・ジュヒョク(写真提供=Netflix)
俳優ナム・ジュヒョク(写真提供=Netflix)

〈トングン-呪いの宮-〉は除隊後の復帰作であり、30代の俳優ナム・ジュヒョクの門出を飾る作品です。20代の“青春スター”の肩書きを経て、30代のナム・ジュヒョクはどのような俳優として記憶されたいですか。

20代のときは「青春といえば思い浮かぶ俳優になりたい」というのが私の夢であり長年の目標でした。30代ではもう少し多様なジャンルと姿で印象付けられたいです。〈トングン-呪いの宮-〉のクチョンは、30代の新たな出発点にいる最初の人物です。“青春スター”のイメージが強かった自分が体を張ってアクションに挑む姿を通じて、いろいろな可能性を持つ俳優だと感じてもらえたらうれしいです。私もその心構えで常に臨みますので、これからもどうぞご期待ください。

それでは、俳優ナム・ジュヒョクの次回作は何ですか。

ユ・スミン監督の 〈コード〉 という作品を撮影しています。どこまでお話ししてよいかわかりませんが、ナム・ジュヒョクという俳優のまったく別の一面をお見せできると確信しています。私は安定型の俳優よりも、さまざまなジャンルを試す俳優になることがもう一つの目標ですから、これまで馴染み深く見ていただいた姿は当分の間ご覧いただけないかもしれません(笑)。

映画人

【インタビュー】まぶしい青春を経て鬼の世界へ 『トングン-呪いの宮-』ナム・ジュヒョク②
ニュース
2026/7/23

【インタビュー】まぶしい青春を経て鬼の世界へ 『トングン-呪いの宮-』ナム・ジュヒョク②

※〈トングン-呪いの宮-〉 俳優ナム・ジュヒョクのインタビューは 1部から続きます. 現実世界と鬼の世界でのクチョンの外見の違いも目立ちました. スタイリングはどのように差を付けたのかお聞かせください. 現実世界では髪を結い上げ、風水師としての衣裳を着ています. 端的に言えば、現実世界は“学ぶ側”を意識したスタイリング、鬼の世界はより動きや表現を重視したスタイリングにしました(笑). 鬼の世界は動きが多い場面が多いので、髪や衣裳をより緩くし、現実世界では事件解決の作戦を練り捜査する姿を意識して外見を作り上げました. 特に第8話のハイライトとなるアクション場面について、視聴者からはアニメ『犬夜叉』を連想したという反応が多かったです. 鬼の世界のクチョンを作るにあたり、特に参考にしたリファレンスはありましたか.

【インタビュー】まぶしい青春を越え、鬼の世界へ――『トングン-呪いの宮-』ナム・ジュヒョク①
ニュース
2026/7/23

【インタビュー】まぶしい青春を越え、鬼の世界へ――『トングン-呪いの宮-』ナム・ジュヒョク①

〈ケイポップ・デーモン・ハンターズ〉の次は〈トングン-呪いの宮-〉だ. オカルト、時代劇、ミステリー、ファンタジー、アクションを掛け合わせた意欲作として注目されてきた同作が、17日にベールを脱いだ. 年初にネットフリックスが公開した「2026 グローバルラインアップ」映像ではアジア作品で唯一名を連ねていた. 〈トングン-呪いの宮-〉 は、鬼(⻤)の世界を行き来する力を持つクチョン(ナム・ジュヒョク)と、秘密を抱えた女官センガン(ノ・ユンソ)が王(チョ・スンウ)の呼びに応じ、東宮に宿る呪いの正体を暴いていくネットフリックスのシリーズだ. 俳優ナム・ジュヒョクは 〈トングン-呪いの宮-〉 で、現実世界と鬼の世界を行き来しながら鬼を切り倒して殺す役を演じ、超常の存在に立ち向かい、剣術アクションを披露する.

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